2011-01-01から1年間の記事一覧

薪ストーブや風呂釜で、雨ざらしになっていた薪にはご注意を。薪の放射性物質が灰には200倍に濃縮されます。

マスコミなどでも報道されていますが、宮城県内の放射線量の高い地域で、薪ストーブの灰に放射性物質が非常に濃縮された例が報告されております。 twitterなどでつてをたどりながら、宮城県内各地から薪ストーブの灰のサンプルを集めてその放射性セシウム濃…

混乱する給食食材検査の現場

つい先日、宮城県の市町村の中で初めて学校給食の食材の放射線検査を始めた栗原市。 地元の市民団体主催で、この食材の放射線の検査装置の見学会を行うという情報を、栗原市の災害復興を紹介している知人のblogで知りました。 http://ameblo.jp/mtsuda0506/e…

テクノエーピー社製 Mini スペクトル線量計TA100の実力を探る

最近、意欲的な放射線測定器を開発しているテクノエーピー社、最近発売されたばかりのCdTe半導体センサーを採用したスペクトルメーターTA100を試す機会がありましたので、紹介します。 http://www.measureworks.co.jp/TA100.html 20万円を切る価格のスペクト…

内部被曝と外部被曝と、どちらが恐い?

先日の東北大理学部物理教室の田村裕和先生の出前授業で解説された、内部被曝と外部被曝を定量的に比較した内容です。若干、数字を仙台市内に合わせてアレンジして、原発事故由来の放射線の外部被曝と原発事故由来の放射性物質を含む食物を摂取することによ…

空間線量から土壌の汚染度を逆算する換算式

ようやく文科省から福島県の土壌メッシュ調査の結果が発表されました。 このために全国の大学から人も機材も駆り出されて研究ができなかったのですが、、、 というか、原子核物理関連実験施設が軒並み被災してしまって実験ができないのでこの調査に協力した…

陸前高田の松の薪の皮から検出された放射性物質から陸前高田の放射性物質の降下量を見積もる

京都の大文字焼きで焼こうとした陸前高田の松の薪を島津テクノリサーチ社が分析した結果、薪の松の皮から検出された137Csが588Bq/kg、134Csが542Bq/kg、だそうです。 この陸前高田の薪の状態がどんなもんであったか、堀田さんが保存会に聞き取り調査してくれ…

宮城県三陸沿岸部の放射線調査の成果

今月最初に書いた、以下の宮城県の放射線量調査のその後です。 [放射能]宮城県の放射線量調査 http://d.hatena.ne.jp/kaztsuda/20110803/1312388582 元々は南三陸町から、津波で甚大な被害を受けて放射線の調査まで手が回らないから、と大学に依頼があったも…

ぼくはこの激安サーベイメーター、「シリコンガイガー」と名付けたいと思います

前回カタログスペックだけからレビューした、フリスクケース推奨の激安サーベイメーターキットですが、公的機関による評価が載ったようです。 しかし。。。校正の結果を見ると、137Cs相当で、検出できるガンマ線の感度は、20cpm/Sv/h程度。 いわゆる「ポケッ…

ポケットシンチ DoseRAE2 PRM-1200 レビュー

ポケットシンチレーター DoseRAE2 PRM-1200を入手して色々使ってみました。 実は前回の計測でもアロカTCS-171と一緒に使ってみて、色々クセなどを調べてみたのでした。 大雑把に評価すると、以下のようになります。良い点: シンチレーター方式としてはおそ…

激安サーベイメーターキット

どこから知ったのかもう忘れてしまいましたが、こんな線量計が発売されているそうです。 http://www.radiation-watch.org/p/blog-page.htmlセンサーはSi半導体、PINダイオードを使った、エステーの安価な線量計と同じ方式です。 キット販売ですが、半田付け…

三陸沿岸津波被災地で放射能対策は必要か?

元々今回の宮城県沿岸部の放射線の測定の目的は、津波被害を受けた地域の自治体が放射線対策の必要性を検討するにあたって、大学へ調査の要請があったためでした。 宮城県内で津波の被害を受けた地域は、津波被害からの復興対応で追われ、放射線のリスク評価…

もう少し見直してよい、固形燃料の実力

温泉旅館でよく一人鍋用に出てくる固形燃料、以前に1合のご飯を炊くのにジャストフィット、と紹介しました。 色々実験してみたのですが、この固形燃料一つで500ml前後の水を沸騰させられるだけの熱量があります。 500ml!、意外に多い、と思いませんか?! …

堀場 PA-1000 Radiの使い方

堀場 PA-1000 Radi、今回の震災で放射線対策として宮城県がまとめて購入した機種で、各市町村の小中学校や幼稚園などに配布されているようです。 シンチレーター式のサーベイメーターの中では比較的安価で使いやすい機種という評判です。 今回の沿岸部の測定…

放射能汚染わらはどのようにして生じたか

先週末、宮城県沿岸部の放射線量調査に行った帰りに、たまたま宮城県北部のウシ農家の方とコンタクトがついたので、放射性セシウム汚染わらの実態のヒヤリング調査に行ってきました。 こちらの宮城県の調査のように、県内各地でかなり広範囲に汚染わらが生じ…

宮城県の放射線量調査

先週の土日と、三陸沿岸部の放射線量の測定に行ってきました。 とりあえず今回の調査分として、東北大学理学部田村研の金田さんがまとめてくださったマップがこちら→http://t.co/SbAQ6iT データがこちら→http://t.co/Csg4DY0 です。元々、文部科学省が子供へ…

災害時でもできる絶対失敗のないお米の炊き方

震災中、仙台市中心街はさほど建物の被害はなかったものの、ライフラインの全てが失われ、米や水があっても食べ物の調理ができず、すぐに食べられるお菓子やパンなどを求める人が大勢出ました。あらかじめカセットコンロを一つ持っていれば調理の心配は要ら…

家庭用ポケット線量計で堆肥の放射性セシウムの汚染具合を調べる

混乱している割に正確な情報はなかなか得られなくて困っている放射能汚染問題です。 震災時、野積みしていた腐葉土や、田んぼに敷きっぱなしだった藁から由来する堆肥など、知らないで買ってしまったが使ってよいものかどうか迷っている人も多いと思います。…