2011年の秋、仙台市内で落ち葉焚きをしていたらどうなった?

川崎仙台薪ストーブの会の方から、色々と貴重なサンプルを提供していただきました。何回かに分けて、紹介したいと思います。

仙台市内の落ち葉の灰

昨年の秋に、あちこちで「落ち葉焚きはやめて、燃えた跡の灰にセシウムが濃縮してホットスポットになってしまうから」と注意していたのですが、安全な形で焼却実験を行える環境がなく、実際に燃やした後の灰を測る機会がなかったため、どの程度の濃度の灰になるのか、ずっと気になっていました。
今回、仙台市郊外のご自宅の落ち葉を集めて薪ストーブで焚いた灰を持ってきていただき、測ってみたところ。。。

134Cs:3,000Bq/kg 137Cs:3,400Bq/kg 総量6,400Bq/kg

という、もう少しでそのまま埋設処分が不可能な8,000Bq/kg越え、という結果でした。仙台市内でもこれとは、ちょっと予想以上の数字でした。

川崎町の山中の放置されていた小枝の灰

落ち葉焚きの際、一緒に小枝なども混ぜて燃やしますよね?
仙台市近郊の知人宅の薪ストーブの灰を測った際も、薪は雨さらしになっていなかったのに、焚き付けに使った小枝がそこらに放置して雨さらしになっていたもので、これを使っただけで意外に高い値になってしまったことがありました。
小枝は、重量当たりの表面積が大きく、震災直後の雨に直接当たっている場合は、幹の部分の薪よりもかなり多く放射性物質を付着しているものと思われます。
そこで、川崎町の山中にあったその小枝だけを集めてわざわざ仙台まで運び、燃やした灰を提供していただきました。太さ1cm前後の小枝で、震災後から今まで雨さらしで放置されていたものだそうです。
さて結果は?

134Cs:6,600Bq/kg 137Cs:7,500Bq/kg 総量14,100Bq/kg

なんと、軽く8,000Bq/kg越え、落ち葉の倍以上の数値でした。
空間線量から類推される川崎町の放射性セシウムの降下量は、仙台市よりも少ないはずなのですが、それなのにこれだけの値。

落ち葉焚きの際、小枝なども一緒に混ぜて燃やしていたら、仙台市内でも8,000Bq/kgを超える灰が生じてしまっていた可能性は大かと思います。
さて、今年の秋はどうなるんでしょうか?、まだまだ油断は禁物かと思います。。。